海上輸送で欠かせないコンテナですが、内部に亀裂ができることがあります。この亀裂が原因で荷物が傷んだり、輸送が遅れたりすることがあるため、事前に対策を取ることがとても大切です。
本記事では、内部亀裂の原因や予防策、問題が起きたときの対応方法について、初心者の方にもわかりやすく説明します。
海上コンテナの内部亀裂が起こる理由
海上コンテナに亀裂が入るのは、主に3つの理由があります。
- 金属が弱くなる(老朽化)
- 気候の変化
- 作業ミス
まず、コンテナの老朽化です。長く使うことで金属が弱くなり、小さな傷が広がって亀裂につながることがあります。特に頻繁に荷物を積み降ろしするコンテナは、ダメージを受けやすいです。
次に、気温や湿度の変化です。例えば、寒い地域から暑い地域に輸送すると、金属が膨張したり縮んだりを繰り返し、その影響で細かいヒビが広がることがあります。湿度の高い環境ではサビが進み、コンテナの強度が落ちることもあります。
最後に、積み込みや荷下ろしの作業ミスも原因です。クレーンやフォークリフトの操作が荒かったり、重すぎる荷物を積んだりすると、コンテナに負担がかかって亀裂が発生することがあります。
もし亀裂が見つかったら?対応方法
コンテナに亀裂が見つかったときは、すぐに対応することが大切です。まず、亀裂がどこにあるかを確認し、大きさや広がり方を確認します。小さな亀裂なら補修もできますが、大きな亀裂の場合は、新しいコンテナの手配が必要です。
次に、積んでいる荷物が影響を受けていないか?を調べます。もし湿気や水が入り込んでいる場合は、すぐに防水シートをかけたり、再梱包をしたりして、被害を最小限に抑えます。
また、輸送会社や保険会社に連絡し、適切なサポートを受けることも重要です。特に、輸送保険に入っている場合は、どのような補償が受けられるのかを確認し、必要な手続きを進めます。
亀裂を防ぐためにできること
海上コンテナの亀裂を防ぐためには、いくつかの対策が有効です。まず、定期的にコンテナを点検し、亀裂の兆候がないかを確認します。特に、長距離輸送の前には、専門の検査員にチェックを依頼すると安心です。コンテナの状態を表す「EIR」の確認も重要です。
また、荷物の積み方にも気を付けます。過積載を避け、コンテナ全体に均等に荷物を配置します。重量物はより下部へ。コンテナ全体の重量バランスが整うように荷物の場所にも気を付けます。特にコンテナ内の荷物が少ない場合に注意します。
さらに、気候に応じた対策も必要です。温度や湿度の変化が大きいルートを使う場合は、リーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)を利用するなど、コンテナ内の環境を管理する工夫をすると、亀裂の発生を防ぐことができます。
まとめ
海上コンテナの内部亀裂は、老朽化、気温・湿度の変化、積み込み作業のミスなどが原因で発生します。しかし、定期点検や適切な荷積み、輸送環境の管理を徹底することで、リスクを大幅に減らせます。
万が一亀裂が発生した場合でも、素早く対応し、適切な補修や荷物の保護を行うことで、被害を最小限に抑えられます。安全な国際輸送を実現するために、日頃からコンテナの管理をしっかりと行いましょう。
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