輸入禁制品が発見された!通関トラブルのリスクと対応策

Q1: 輸入貨物の中から麻薬や銃器などの禁制品が発見され、税関に留められました。どう対応すればよいですか?

税関は、輸入貨物の中に法律で禁止されている物品が含まれていないかを厳しくチェックしています。もし、輸入した貨物の中から麻薬や覚せい剤、銃器、違法薬物などの禁制品が発見された場合、単なる輸入遅延の問題ではなく、輸入者自身が刑事責任を問われる可能性がある重大な事態となります。

税関で輸入禁制品が発見された場合、速やかに通知が届きます。この段階で、貨物の中身に身に覚えがない場合でも、無視せずに速やかに対応します。意図せずに違法品が含まれていた場合は、税関に詳細を説明し、輸送経緯や取引先との契約内容を明らかにします。

また、禁制品が含まれている貨物を輸入しようとした(意図的に輸入)と見なされると、刑事告発されるリスクがあります。仮に意図的ではなかったとしても、管理責任を問われる可能性があるため、輸入者は慎重に対応することが重要です。

近年は、CBDオイル関連品の輸入トラブルが非常に多いです。

禁制品が発見されるケース

禁制品が発見されるケースは様々です。特に以下の場合、税関のチェックは厳しいです。

仕入先が信頼できる企業でない場合

違法品が紛れ込むリスクが高まります。特に海外の未確認の業者から仕入れる場合は、輸送される貨物の中に麻薬や銃器などが意図せず混入される可能性があります。

また、通常の貿易品の中に偽装された形で禁制品が隠されているケースもあります。

例えば、食品や衣類などの一般貨物の中に薬物が隠されていたり、電子機器の部品に偽装された銃器が含まれていたりすることがあります。

さらに、輸入者が関与しなくても、海外の犯罪組織が合法な貨物(例:大型の家具に入れ込むなど)に禁制品を紛れ込ませることもあります。この場合、輸入者が知らない間に違法行為に巻き込まれる可能性があるため、取引先の選定や貨物の事前検査が重要です。

禁制品の発見によるリスクを未然に防ぐための対策

輸入禁制品のリスクを防ぐためには、取引先の慎重な選定と貨物内容の確認が不可欠です。特に、初めて取引を行う相手は、慎重さが必要です。

貨物を受け取る前に、取引先が発行するインボイスやパッキングリストを精査し、内容が適正かどうかを確認しましょう。もし、不明瞭な記載や不自然な点がある場合は、取引先に詳細を確認し、リスクがあると判断した場合は取引を見直すべきです。

また、輸入する貨物の種類によっては、税関や関係機関に事前確認を行うことも有効です。例えば、特定の化学品や医薬品を輸入する場合は、その成分が規制対象に該当しないか事前に調査し、必要な手続きを踏むことが重要です。

 →MSDS(Material Safety Data Sheet)

さらに、貨物検査を徹底することも必要です。現地の物流業者に検査を依頼し、貨物の中身が事前の申告内容と一致しているかを確認することで、不正品が混入するリスクを減らせます。規模の貿易事業者であっても、貨物のランダムチェックを行うことで、リスクを最小限に抑えられます。

輸入の成功を左右する!輸出国インスペクターサービスの重要性

最後に、取引契約書の中に「禁制品が含まれていた場合の責任分担」について明記しておくことも重要です。こうした条項を事前に盛り込むことで、万が一の際に輸入者の責任を軽減することができます。

輸出国側には、輸入者側のリスクを小さくするためのインスペクターサービスがあります。売り手と利害関係はなく、貿易契約通りに貨物を用意し、手続きを進めているのかを監視するサービスです。資金的な余裕がある場合は、検討してみましょう!

まとめ

  • 税関で麻薬や銃器などの禁制品が発見されると、輸入者が刑事責任を問われる
  • 信頼できる取引先を選び、貨物の内容を事前に確認することがリスク回避
  • 海外の犯罪組織が合法な貨物に禁制品を紛れ込ませるケースもあり
  • インボイスやパッキングリストを精査し、不審な点があれば取引先に確認する。
  • 必要に応じて税関や関係機関に事前相談を行い、輸入する品目の適法性をチェック
  • 貨物のランダムチェックを行い、異常がないかを確認することで、不正品の混入リスクを最小限に抑える。
  • 取引契約に禁制品の責任分担を明記し、万が一のリスクに備える。

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