国際輸送のラッシング対策！荷崩れ・破損を防ぐ最適な方法

国際輸送では、貨物を安全に目的地まで届けることが最も重要です。しかし、輸送中の揺れや衝撃により、貨物が崩れたり破損したりするリスクがあります。特に船舶での輸送では、貨物がしっかり固定されていないと、重大な事故につながることもあります。こうしたリスクを防ぐために欠かせないのが「ラッシング」です。

本記事では、ラッシングの重要性とポイントを分かりやすく解説します。

ラッシングとは？

ラッシングとは、貨物を固定するための作業です。コンテナ船やトラック、航空輸送の貨物室などで、貨物が動かないようにロープやベルト、金属チェーンなどを使って固定することです。特に海上輸送では、波や風の影響でコンテナが大きく揺れるため、ラッシングが不十分だと貨物の破損や積み荷の転倒などのトラブルにつながることがあります。

ラッシングが重要な理由

国際輸送では、貨物が長時間にわたって移動するため、振動や衝撃を受けやすくなります。ラッシングがしっかり行われていないと、次の問題が発生しやすいです。

１．貨物の破損や変形

運送中に貨物が揺れたり、ぶつかったりすると、商品にダメージが加わります。特に精密機械やガラス製品、液体を含む容器などは影響を受けやすいです。

２．コンテナ内での荷崩れ

ラッシングが不十分な場合、コンテナ内で荷物が崩れてしまい、開梱時に大きなトラブルを引き起こします。また、荷崩れによって他の貨物にも影響を与えることもあるでしょう。

３．輸送の遅延や追加費用の発生

荷崩れが発生すると、輸送途中で修復作業が必要になり、スケジュールが遅れることがあります。また、修復や再輸送にかかる追加費用の負担も発生します。

４．事故や安全上のリスク

ラッシングが適切でないと、貨物が船やトラックのバランスを崩し、最悪の場合、転倒や横転といった事故につながることもあります。

ラッシングの方法と種類

ラッシングにはさまざまな方法があります。貨物の種類や輸送手段に応じて、適切な方法を選ぶことが重要です。ここでは、主なラッシング方法をご紹介します。

ベルトラッシング

ベルトを使って貨物を固定する方法で、トラック輸送やコンテナ輸送によく使われます。比較的簡単に締め付けができ、強度も高いのが特徴です。

チェーンラッシング

金属製のチェーンを使って貨物を固定する方法です。特に重量物や大型の機械を輸送する際に用いられます。

ロープラッシング

ロープを使って貨物を固定する方法です。小型の貨物や軽量な荷物に適しており、柔軟性があるため、特殊な形状の貨物にも対応できます。

ブロッキング＆ブレーシング

貨物の周囲に木材や金属製のストッパーを配置し、動かないように固定する方法です。特に船舶での輸送時に有効です。

他、イストロック、ターンバックル、ラチェット、カムロックなどもあります。

ラッシングを適切に行うためのポイント

ラッシングの効果を最大限に発揮するためには、次のポイントがあります。

貨物の形状や重さに適した方法を選ぶ

軽量の貨物には、強力なチェーンラッシングを行うと破損のリスクが高まります。一方、重量物をロープだけで固定すると不十分になることがあります。貨物の特性に応じた適切な方法を選ぶことが重要です。

固定する箇所を事前に確認する

ラッシングをする前に、貨物のどの部分を固定すれば安定するのか？を確認します。特に重量物の場合、重心を考慮して固定することをわすれずに！

使用する道具の耐久性をチェックする

使用するベルトやチェーンが損傷していないか、耐荷重を超えていないかを事前に確認します。

プロの指導を受ける

ラッシングは専門的な技術が求められる作業です。特に重量貨物や特殊な形状の荷物を輸送する場合は、経験豊富なフォワーダーや専門業者に相談するのが良いでしょう。

まとめ

国際輸送において、ラッシングは貨物の安全を確保し、輸送トラブルを防ぐために欠かせない作業です。貨物の種類や輸送手段に応じた適切な方法を選ぶことで、破損や荷崩れのリスクを大幅に減らせます。安全な輸送を実現するために、しっかりとラッシングの重要性を理解し、適切な対策を講じましょう。