LCLの出荷基準とは?スムーズな輸送のためのポイントを解説

LCL(Less than Container Load)は、コンテナを他の荷主と共有して貨物を輸送する方法です。小規模な事業者が少量の貨物を海外に輸送する際に適しています。しかし、LCLには一定の出荷基準があります。

この記事では、LCLの出荷基準、LCLにおけるバラカートンの取り扱い、LCLのバンニング料金について詳しく解説していきます。

LCL?FCL?何で輸送するべき?出荷基準ってある?

LCLの出荷基準とは?

LCLの出荷基準とは、貨物をコンテナで共同輸送する際に定められた要件です。主に貨物のサイズや重量、梱包方法、書類の準備、受け入れ条件などが含まれます。適切な基準を理解し、事前に準備することで、スムーズな輸送が可能になります。

LCLでの貨物のサイズと重量

LCLでは、貨物のサイズや重量に制限があります。一般的には、1立方メートル(CBM)以上の貨物が適しており、重量についても1CBMあたり500〜1000kg程度が目安です。貨物のサイズが大きすぎる場合、LCLではなくFCL(Full Container Load)の方が適している場合もあります。

例えば、10~13M3を超える量の貨物は、FCLの方が良いです。

LCLのミニマムチャージの注意点

LCLにはミニマムチャージ(最低料金)が設定されており、一定の貨物量以下の場合は割高になることがあります。

例えば、1CBM以下の貨物をLCLで輸送すると、実際の貨物量に関わらず最低料金が適用されるため、コスト効率が悪くなります。そのため、貨物量が少ない場合は、以下のような代替手段を検討するとよいでしょう。

  • エアカーゴ(航空貨物): LCLの最低料金よりも、航空輸送のほうが割安になるケースがあります。特に200kg前後の貨物では、航空輸送のほうがコストパフォーマンスが良い場合があります。
  • 宅配便・国際小包: 小型貨物であれば、国際宅配便(DHL、FedEx、UPSなど)やEMS(国際スピード郵便)を利用するのも有効です。
  • NVOCC業者のミニLCLサービス: 一部のフォワーダーやNVOCC(非船舶運航業者)では、1CBM未満の貨物でも受け付けるミニLCLサービスを提供しています。
  • コンソリデーション(集約輸送): 取引先が複数の小口貨物を輸送する場合、一括してLCLとして出荷する方法もあります。

梱包方法と貨物の安全性

LCLは異なる荷主の貨物と混載されるため、貨物の梱包は特に重要です。衝撃や振動に耐えられるように梱包し、適切なラベルやマーキングを行います。また、木製パレットを使用する場合、IPPCマークが入った燻蒸処理済みのものを使用することが必要となることがあります。

貨物の形状等によっては、割増金が発生することがあります。

必要な書類と出荷手続き

出荷では、インボイス、パッキングリスト、シッピングインストラクションなどの書類が必要です。正確な情報を記入し、輸送会社や通関業者と連携をとることが重要です。また、輸送先の国の規制により、特定の許可証や証明書が求められることもあるため、事前に確認しておきましょう。

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受け入れ条件と貨物の集荷

LCLの貨物はCFS(Container Freight Station)で集荷・積載されます。荷物の受け入れ期限や時間帯が決まっているので気を付けます。遅延が発生すると追加費用がかかることもある点にも留意します。

例えば、冷蔵・冷凍貨物、バラ積み貨物、長尺物、臭いの強い貨物などはLCLに適していないです。

参考情報:LCLにおけるバラカートンの取り扱い

LCLでは、パレット積みの貨物だけでなく、バラカートン(個別の箱単位の貨物)の取り扱いできます。ただし、バラカートンでの輸送には、注意点があります。

  • 強固な梱包が必要:バラカートンの場合は耐久性の高いダンボールや緩衝材を使用する
  • 輸送中のダメージリスク:バラカートンの貨物は、パレットよりも破損リスクが高まる。
  • CFSでの仕分け作業が発生:バラカートンは倉庫(CFS)で仕分け作業が発生するため、追加の作業費用が発生する。

参考情報:LCLのバンニング料金について

LCLを利用する際、FCLとは異なり、バンニング料金は発生しないです。(コンテナへの積み込み費用)これは、LCL貨物はCFS(コンテナフレートステーション)で事前に仕分けされ、コンテナへの積み込み作業がフォワーダー側で行われるためです。ただし、その代わりとして、CFSチャージ(4000円/M3)が請求されます。

まとめ

LCLの出荷基準を理解し、貨物のサイズや重量、梱包方法、必要な書類、受け入れ条件を適切に準備することで、スムーズな輸送が可能になるでしょう。

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