比較的、少量の貨物を輸送するときは、LCL(コンテナ未満)を使います。(詳細:LCLとFCLの違い)LCLは、少量の貨物を運ぶのに最適です。
しかし、だからといって……..
少量の貨物しか運ばない=料金は安いは間違いです!
実は、少量でも最低価格(ミニマムチャージ)があります。この記事では、LCLを利用するときの料金と課金方法について詳しく解説していきます。
輸入の原価に含むべ費用 損益分岐点を正しく計算することが重要!
LCL(コンテナ未満輸送)にはミニマムチャージがある!
LCLとは、6mや12mのコンテナに他の荷主の貨物と合積みして輸送する方法です。コンテナ輸送(FCL)よりも少量の貨物を運びたいときに利用することが多いです。
FCLとLCLの料金は、どちらが安いのでしょうか?
運ぶ荷物の量が少ないと、それに応じて料金も低くなりそうですね!しかし、残念ながら荷物の量と料金には、相関関係は低いです。むしろ、ある程度の量以下は、割高になることが多いです。それは、FCLとLCLの料金体系にポイントがあります。
FCLとLCLの料金体系
- FCL(コンテナ輸送)=ボックス制
- LCL(コンテナ未満輸送=従量課金制。但し、ミニマム料金あり。
コンテナ輸送の料金は、コンテナ1本当たりのボックス制です。コンテナ1本単位の料金なので、コンテナに入る分は、どれだけでも積められます。
一方、LCLは従量課金制です。こちらは、積める量を基準として課金する仕組みです。であるなら、量が少なければ、料金も安くなりそうですね? しかし、実は、この重量課金制は、ミニマム料金が設定されています。
ミニマム料金とは、これ以下の量の場合は、一律で○○とする。と価格を決める仕組みです。LCLの場合は、このミニマム料金が1CBMに設定されています。
1CBM=100CM×100CM×100CM
少し大げさに表現すると、ポテトチップの袋を1袋輸送したり、クッキーの箱を一箱輸送したりするだけでも1CBMの料金がかかります。
各種料金単価×CBMで計算する
それでは、実際のアライバルノーティスで確認していきましょう!
このケースの場合、全体の物量:MS3(CBM)は、1.466(赤枠)です。そして、青枠が請求項目(単価)の一覧です。この単価に対して、物量である1.466をかけます。なお、D/Oチャージ、DOCUMENT FEE等は、一件あたりの単価です。
また、緑枠は、消費税の課税対象と非課税対象を示します。
物量が0.8M3の場合は?
仮に上記の条件の下、物量が0.8M3の場合を考えてみましょう。この場合は、ミニマムチャージを適用するため、次の通りに計算します。
- CFS CHARGE 3980×1
- D/O CHARGE 5000×1
- T.H.C 1600×1
- DOCUMENT FEE 1000×1
- DRAYAGE RECOVERY SURCHARGE 800×1
- CONSUMPRION TAX 600×1
まとめ
- LCLの料金は従量課金制
- 但し、ミニマムチャージが設定されている。
- 一定量以上の場合はコンテナ輸送の方が割りやす。