3軸シャーシとは?輸入コンテナの国内配送で確認すべき重量とドレー手配
輸入許可後、コンテナを港から倉庫や納品先へ運ぶときに、通関業者やドレー業者から「このコンテナは3軸シャーシが必要です」と言われることがあります。
初めて聞くと、「3軸シャーシとは何か」「なぜ追加料金がかかるのか」「2軸では運べないのか」と迷いやすいです。
結論から言うと、3軸シャーシは、重量のある海上コンテナを日本国内で安全に運ぶために使う台車です。コンテナの総重量が重い場合、2軸シャーシでは道路や車両の制限に合わないことがあるため、3軸シャーシを使います。
3軸シャーシが必要と言われた場合、国内ドレー費用や配送可否が変わることがあります。
コンテナサイズ、貨物重量、納品先、デバン条件によって、使える車両や費用が変わります。重量物の輸入コンテナで配送手配に不安がある場合は、実際の条件をもとに確認してください。
この記事で扱う範囲
この記事で説明するのは、主に輸入許可後の日本国内におけるコンテナ陸送です。
海外の港間輸送や、船積み前の現地側トラック輸送ではありません。日本の港に到着した輸入コンテナを、港から倉庫・工場・店舗などへ運ぶ場面を前提にしています。
輸入許可後のコンテナ配送の流れ
海外からコンテナ単位で輸入した貨物は、輸入許可後に港から搬出されます。コンテナのまま納品先へ運ぶ場合、この国内輸送を一般にドレージと呼びます。
ドレージで使うトレーラーは、トラクターとシャーシに分かれます。トラクターは前方のけん引車、シャーシはコンテナを載せる台車部分です。

コンテナを国内輸送することをドレージといい、このとき使うトレーラーをドレーと呼ぶことがあります。

シャーシには、主に2軸シャーシと3軸シャーシがあります。違いは、後方の車軸の数です。簡単に言えば、重いコンテナを支えるタイヤまわりの構造が違います。

2軸シャーシと3軸シャーシを使い分ける理由
2軸と3軸を使い分ける理由は、主に重量制限、道路の保護、安全性です。
同じ重量のコンテナでも、支える軸の数が多いほど、1つの軸にかかる負担を分散できます。重い貨物を2軸だけで支えると、軸重や車両総重量の制限に関係しやすくなります。
そのため、一定以上の重量があるコンテナでは、3軸シャーシを使う必要があります。
ここで注意すべき点があります。これは単純に「道路交通法だけ」の話ではありません。実務では、道路法に基づく車両制限、特殊車両通行許可・確認制度、車両の構造、経路条件、ドレー業者の運用基準が関係します。
したがって、「3軸が必要かどうか」は、貨物重量だけで機械的に決めるのではなく、最終的にはドレー業者や通関業者が、車両・経路・納品条件を見て判断します。
3軸シャーシが必要になりやすいケース
次のような場合は、3軸シャーシが必要になる可能性があります。
- 20フィートコンテナで重量貨物を輸入している
- 40フィートコンテナで総重量が重い
- B/Lやパッキングリストのグロス重量が大きい
- リーファーコンテナなど、コンテナ自体の重量も重い
- 納品先までの経路に重量制限や通行条件がある
- 通関業者やドレー業者から3軸指定を受けている
特に20フィートコンテナは、容積は小さくても重い貨物を積めることがあります。そのため、見た目は小さなコンテナでも、国内配送では3軸シャーシが必要になることがあります。
3軸シャーシを判断するときに確認する重量
3軸シャーシの要否を確認するときは、まずB/LのG.W.(Gross Weight/総重量)を確認します。
G.W.は、貨物そのものだけでなく、梱包材などを含めた総重量です。実務上は、B/L、パッキングリスト、インボイス、コンテナ番号ごとの重量情報を照合します。
複数本のコンテナを同時に輸入している場合は、総重量がまとめて記載されていることがあります。その場合は、単純に本数で割るだけでは不十分です。
たとえば、20フィート3本で合計65トンと記載されていても、各コンテナに均等に積まれているとは限りません。重量貨物では、1本だけ重いこともあります。そのため、コンテナ番号ごとのパッキングリストや積付情報を確認する必要があります。
2軸・3軸の重量目安
実務上の目安として、次のように整理されることがあります。
| コンテナ | 目安となる総重量 | 使われやすいシャーシ |
| 20フィート | 約20トン前後まで | 2軸 |
| 20フィート | 約20トン超 | 3軸 |
| 40フィート | 約24トン前後まで | 2軸 |
| 40フィート | 約24トン超 | 3軸 |
ただし、この表はあくまで実務上の目安です。実際の可否は、車両、経路、許可条件、コンテナ種類、納品先の状況によって変わります。
注意:重量だけを見て「2軸で行ける」と自己判断するのは危険です。港から納品先までの経路、橋、道路幅、高さ制限、搬入先の受け入れ条件も関係します。
コンテナ自重も確認する
コンテナの重量を考えるときは、貨物重量だけでなく、コンテナ自体の重さも考える必要があります。
コンテナの自重は、コンテナの種類や型式によって異なります。一般的な目安は次の通りです。
- 20フィートドライコンテナ:約2.2〜2.5トン
- 40フィートドライコンテナ:約3.7〜4.5トン
- 20フィートリーファーコンテナ:約3トン台
- 40フィートリーファーコンテナ:約4.5〜5トン前後
リーファーコンテナは冷却装置が付いているため、ドライコンテナより自重が重くなります。その分、積める貨物重量や国内配送時の判断にも影響します。
コンテナ自重は、同じ20フィート・40フィートでも型式によって差があります。正確な数値は、コンテナ扉面の表示や船会社・フォワーダーからの情報で確認してください。
貨物重量とコンテナ総重量の違い
3軸シャーシの判断で混乱しやすいのが、貨物重量とコンテナ総重量の違いです。
| 項目 | 意味 |
| 貨物重量 | 商品そのもの、または梱包を含めた貨物の重量 |
| コンテナ自重 | 空のコンテナ自体の重量 |
| コンテナ総重量 | 貨物重量とコンテナ自重を合わせた重量 |
ドレー手配では、貨物重量だけでなく、コンテナ総重量や車両全体の重量も関係します。そのため、B/LのG.W.だけでなく、コンテナ種類や納品先条件も合わせて確認する必要があります。
20FT・40FTコンテナの積載量、M3、CBMの意味はこちらで詳しく解説しています。
3軸シャーシが必要か自分で確認する手順
3軸シャーシが必要かどうかを事前に確認したい場合は、次の順番で確認します。
- B/LのG.W.を確認する
- パッキングリストでコンテナごとの重量を確認する
- 20フィートか40フィートかを確認する
- ドライコンテナかリーファーコンテナかを確認する
- 納品先住所と搬入条件を確認する
- 通関業者またはドレー業者に、2軸・3軸の要否を確認する
この時点で重要なのは、「3軸が必要かどうか」だけではありません。納品先に大型トレーラーが入れるか、待機場所があるか、デバン作業が可能か、時間指定があるかも確認する必要があります。
3軸シャーシを使うと料金は高くなるのか
一般的には、2軸シャーシより3軸シャーシの方が費用は高くなります。
理由は、対応できる車両が限られること、手配できる台数が少ないこと、重量物として配車調整が必要になることがあるためです。
ただし、追加料金を一律に断定することはできません。港、配送距離、車両の空き状況、納品時間、待機時間、経路条件によって変わります。
3軸シャーシ指定が出た場合は、追加料金だけでなく、納品可否も確認してください。
重量物コンテナでは、3軸シャーシの手配、納品先の受け入れ、デバン条件、待機時間によって総費用が変わります。
2軸で運んでほしいと言ってもよいのか
3軸シャーシが必要と言われたにもかかわらず、費用を下げるために2軸での輸送を希望するのは避けるべきです。
重量制限や通行条件に合わない状態で走行すると、法令違反や通行不可、配送遅延、追加費用につながるおそれがあります。
また、重量のあるコンテナを無理に運ぶと、道路上の安全だけでなく、納品先での作業にも影響します。搬入先でコンテナを置けない、デバンができない、トレーラーが進入できないといった問題が起きることもあります。
3軸シャーシ指定が出たときに荷主が確認すべきこと
3軸シャーシが必要と言われたら、荷主側では次の情報を整理してください。
- コンテナ番号
- 20フィート・40フィートの別
- ドライ・リーファーなどのコンテナ種類
- B/L上のG.W.
- パッキングリスト上のコンテナごとの重量
- 納品先住所
- 納品先に大型トレーラーが入れるか
- デバン方法
- 納品希望日と時間指定
- 待機時間が発生する可能性
この情報がそろっていないと、正確なドレー見積もりや配車判断が難しくなります。
まとめ
- 3軸シャーシは、重量のある海上コンテナを国内配送するときに使うシャーシです。
- 2軸と3軸の違いは、主に車軸数と重量への対応力です。
- 3軸が必要かどうかは、貨物重量だけでなく、コンテナ自重、車両、経路、納品先条件で変わります。
- B/LのG.W.、パッキングリスト、コンテナ種類、納品先条件を確認することが重要です。
- 費用を下げるために無理に2軸を希望するのは危険です。
3軸シャーシが必要と言われた場合は、単なる追加料金の問題ではありません。国内配送の可否、納品先の受け入れ、作業条件まで含めて確認する必要があります。
重量のある輸入コンテナで、3軸シャーシや国内配送費用に不安がある方へ
コンテナサイズ、G.W.、納品先住所、希望納期が分かれば、国内ドレー手配の見積もり可否を整理できます。
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