フォワーダーと乙仲、船社、通関業者など11業者との違いを解説

貿易には多くの関係者が関与しており、それぞれが異なる役割を果たしています。フォワーダー、乙仲、船社、通関業者、混載業者、クーリエ、インテグレーター、ブローカー、キャリア、3PLの違いを理解することで、輸出入のプロセスを理解できます。

この記事では、これら業者の役割や特徴を詳しく解説していきます。

フォワーダーと乙仲など11社との違い

フォワーダーとは

フォワーダーとは、船舶や航空機を持つキャリアと荷物の輸送を希望する荷主との間に入り、輸送サービスを提供する会社です。携帯電話業界でいうMVNOと同じです。詳細は、フォワーダーとは?選び方とメリット、デメリットを解説の記事をご覧ください。

フォワーダーと関連業者の違い。

フォワーダーと各関連事業者との違いを解説していきます。

乙仲(乙仲)・通関業者との違い

輸出貨物の通関業務、輸出入貨物の取り扱いをしています。明確な線引きはなく、大枠で税関手続き関連を担当している業者です。最近では、フォワーダーも通関業の許可を持つケースが多くなり、ますます線引きが難しくなっています。

事業分野が非常にかぶります。基本は、乙仲は、通関業や倉庫業のみ。フォワーダーは、国際輸送のみを提供しています。

船社(船会社)との違い

船社とは、船会社の略称です。別称、キャリアとも言います。(船のオーナーは別にいる)実際に船舶自体を所有し、運行する事業者です。船社の輸送スペースの営業をフォワーダーが担っています。

船社は、船を所有&運行する会社。フォワーダーは、船等を所有せず、輸送スペースを買い取り再販売している。

混載業者との違い

混載業者には、国際輸送時の混載と日本国内の配送(ラストワンマイル)の2つがあります。

国際輸送時の混載業者は、一般荷主の小口貨物を集めて、一本のコンテナに仕立てています。これと似ている存在がコーローダーです。

コーローダーは、フォワーダーの貨物を集めて一本のコンテナにします。どちらも広義では混載業者です。他、日本国内の混載事業者は、いわゆる路線便と呼ばれるサービスを提供しています。保税地域から、輸入許可後の貨物を引き取り、国内に配送しています。

フォワーダー:は、複数の輸送手段を組み合わせた総合的な物流サービスを提供する。混載事業者は、海上輸送に特化し、小口貨物を集めてコンテナにします。

クーリエとの違い。

クーリエ(Courier)は、小口貨物や書類などを迅速に配達するための宅配業者です。緊急性の高い荷物を短時間で届けることを専門としています。

インテグレーターとの違い。

インテグレーターは、引き取り、国際輸送、国内輸送までを一気に引き受ける輸送事業者のことです。自社機を所有し、高速、短時間で届けます。代表は、フェデックスやDHLなど。

ブローカーとの違い。

輸送契約等の仲介をする事業者です。フォワーダーは、輸送サービスを提供(輸送実務を提供)する一方、ブローカーは、輸送契約自体を「仲介」しています。例:船会社と荷主とのチャーター契約を仲介し、成立させるなど。

キャリアとの違い。

実際の輸送を行う運送業者です。コンテナ船の運航会社等が該当します。キャリアは、フォワーダーと契約し、輸送スペースの販売を委ねているようなイメージです。このおかげでフォワーダーは、自社で輸送機を所有せず、国際輸送サービスを提供できます。

3PL(サードパーティ・ロジスティクス)

3PLは、企業の物流業務の一部または全てを外部の専門業者に依頼することです。

具体的には….

  • 輸送管理
  • 倉庫管理
  • 在庫管理
  • 通関手続き
  • 配送管理

などの作業を外部に依頼できます。結果、3PLを使う事業者は、自社の人員を最小化できて、本業に集中できます。フォワーダーは主に輸送手配と管理に特化しています。一方、3PLは倉庫管理や在庫管理も含めた物流業務全般を提供します。

多くの3PL業者は、自社内にフォワーダー部門を持つか、提携関係にあるフォワーダーと提携しています。これにより国際輸送の配送業務から倉庫、在庫管理などを一貫して受託できます。

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