国際輸送をするさい、コンテナ内での貨物の破損は大きなリスクのひとつです。貨物に傷がつくと、クレーム対応や補償問題に発展する恐れがあります。
この記事では、コンテナ内で貨物が傷つく原因を解説していきます。
コンテナ内の貨物破損を防止するには?
貨物がコンテナ内で傷つく主な原因
コンテナ輸送中に貨物が傷つく原因には、以下のものがあります。
1. 輸送中の振動や衝撃
コンテナは海上輸送や陸上輸送の過程で大きく揺れることがあります。特に、波の影響を受ける船舶輸送では、貨物がコンテナ内で移動しやすくなり、他の荷物やコンテナの壁にぶつかることで傷がつくことがあります。
2. 荷物の不適切な積み付け
コンテナ内で適切に積み付けが行われていないと、輸送中の振動や衝撃により貨物が移動し、破損のリスクが高まります。特に、重量のある貨物の上に軽い貨物を置いた場合、荷崩れが発生しやすくなります。
3. 緩衝材や固定具の不足
貨物同士の間に緩衝材を適切に配置していないと、輸送中に荷物がぶつかり合い、傷やへこみが生じることがあります。特に、デリケートな商品や精密機器を輸送する際には、適切な固定が必要です。
4. 湿気や結露による影響
コンテナ内の湿度が高いと、貨物の包装が傷んだり、木箱や紙製の梱包材が破損することがあります。湿気による結露は、特に長距離輸送で問題となります。
貨物の傷を防ぐための具体的な対策
貨物を安全に輸送するために以下の方法を実践しましょう!
1. 適切な梱包を行う
貨物の破損を防ぐために適切な梱包に心がけます。
- 段ボールの強度を確保:強度のある段ボールや木箱を使用する。
- 防水対策を施す:湿気の影響を受けやすい貨物には、防水フィルムやビニール包装をする。
- 衝撃吸収材を使用する:エアキャップ(プチプチ)、発泡スチロール、緩衝材を利用して、貨物が直接衝撃を受けないようにする。
2. 荷物の適切な積み付けを実施する
コンテナ内の貨物は、積み付けの方法によって安定性が大きく変わります。以下のルールを守ることで、荷崩れを防げます。
- 重い貨物は下、軽い貨物は上:重い貨物を下に積み、軽い貨物を上に積む
- 荷物同士の隙間をなくす:貨物の間に隙間があると、移動時の衝撃で傷がつくため、詰め物や緩衝材を活用
- パレットを利用する:パレットを使用すると、荷物の安定性が向上し、フォークリフトでの扱いが楽になる。
3. 固定具を活用して貨物の移動を防ぐ
輸送中に貨物が移動しないようにするために、以下の固定具を活用しましょう。
- ストレッチフィルム:ストレッチフィルムで、バラバラになるのを防ぐ。
- ラッシング(固定バンド):コンテナ内で貨物を固定するために使用。
- エアバッグ:貨物の間にエアバッグを挟み輸送中の衝撃を吸収する。
4. 湿気対策を徹底する
コンテナ内の湿気による貨物の損傷を防ぐためには、湿気対策が必要です。
- 乾燥剤を使用する:コンテナ内に乾燥剤を設置する。
- 換気対策を施す:通気孔を確保し、内部の空気がこもらないようにする。
- 除湿シートを活用する:結露を防ぐため、貨物の上部に除湿シートを設置
まとめ
コンテナ内で貨物が傷つく原因として、輸送中の振動や衝撃、不適切な積み付け、緩衝材の不足、湿気による影響が挙げられます。これを防ぐためには、適切な梱包や積み付けを行い、輸送中の衝撃対策や湿気対策を徹底することが重要です。
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