コンテナ輸送の荷崩れトラブル
海上コンテナが到着。扉を開封したら、貨物の中身がぐちゃぐちゃ…汗
時々、上記のトラブルがあります。なぜ、コンテナの中身は、ぐちゃぐちゃになるのでしょうか? コンテナの荷崩れトラブルが発生すると、貨物自体にダメージがいっている可能性が高いです。
この記事では、荷崩れの原因、FOBにおける責任と対策について解説します。
荷崩れの原因
荷崩れの原因にはバンニングがあります。荷物の重さ、重心点等を考えずにバンニングすると、船体の揺れなどにより、荷崩れが発生します。
- 荷物が均等に積まれていない
- 荷物が積み重ねられすぎている
- 荷物がコンテナの壁やドアに近すぎる
- 荷物の中に隙間や余地がある
- 重心点を考えていない。
荷崩れトラブルの対策
海上輸送は、天候次第で波の影響を受けます。船体が大きく揺れることで、コンテナ自体が揺れます。(コンテナの中身が揺れる)この揺れの際、コンテナ内に無駄なスキマがあったり、荷物の重心点が悪かったりすると、荷崩れが発生します。
例えば、スカスカのコンテナだとしましょう。大きな荷物が一つだけあります。このとき、コンテナのどちらか一方にだけ偏った配置をさせると危険です。
又は、パレット積みをしている物があるとしましょう。この際、重い貨物を上の方に置き、軽い貨物を下に積み込むのが常識です。これを逆にすると、当然、荷崩れをします。よって、対策としては、バンヅメ時に次の点を意識します。
- 均等に荷物を配置し、重心を低く保つ
- 荷物をしっかりと固定し、移動や転倒を防ぐ(ラッシング)
- 特に重い荷物はコンテナの中央に配置する
例えば、バンニング時にバンニング支援ソフト等を利用することで、重心点を含めて効率的な荷詰めができます。ラッシングも効果的です。
他、万が一、荷崩れが発生した際も貨物へのダメージが最小になるよう、適切な梱包、梱包資材を導入することも重要です。
荷崩れ時の責任は誰にある?
荷崩れ時の責任は、荷主(商品を送った側)又は、運送業者のいずれかです。
例えば、適切なバンニングをしていない場合は、商品を送った人がその責任を負います。コンテナを輸送する際に何らかのミスがあれば、輸送人の責任です。とはいえ、結局は、荷物を受け取った側の荷主が海上保険を請求し、求償請求することで事態を解決することが多いです。
FOBにおける荷崩れの責任はどうなる?
FOB(Free on Board)条件で取引された貨物が輸送中に荷崩れを起こした場合、責任の所在は契約内容に基づいて決まります。但し、原則、FOBの場合は、荷崩れは買い手の責任です。
というのは、FOBは、貨物が船のレールを越えた時点で、リスクが売主(輸出者)から買主(輸入者)に移転するからです。つまり、レールを超える前の荷崩れは、売り手。超えたあとの荷崩れは、買い手の責任です。
ただし、貨物の梱包が不適切だった場合や、貨物の固定が不十分であった場合は、売主の責任が問われることもあります。トラブルを防ぐためには、契約時に梱包基準を明確にし、必要に応じて貨物保険を活用することが重要です。
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