海上輸送は多くの貨物を安全に運ぶ手段ですが、時にはトラブルが発生することもあります。その中でも厄介なのが「オイル漏れ」です。コンテナの中でオイルが漏れてしまうと、荷物が汚れたり、コンテナが使えなくなったり、さらには環境汚染につながることもあります。
この記事では、海上コンテナのオイル漏れが起こる原因、対策、そして万が一のときの対応方法をわかりやすく解説します。
海上コンテナのオイル漏れトラブルの原因
オイル漏れの主な原因は、大きく分けて3つあります。
- 梱包不良
- 振動や衝撃
- コンテナ自体の問題
原因1.梱包不良
まず、貨物の梱包不良です。オイルを含む製品や機械を輸送する際、容器の密閉が不十分だったり、衝撃を受けると、オイルが漏れ出すことがあります。特に中古の機械やエンジンなどは、オイルが残っている状態で輸送されることがあります。
原因2.振動や衝撃
次に、輸送中の振動や衝撃です。船の揺れやコンテナの移動によって貨物同士がぶつかったり、強い振動が加わることで、オイルが漏れ出ることがあります。特に、大しけ、荷役作業時に乱暴に扱われると、容器が損傷するケースが多いです
原因3.コンテナ自体の問題
最後に、コンテナ自体の問題です。コンテナの床に小さな亀裂や隙間があると、積み込まれた貨物から漏れたオイルが染み出し、外部へ流出することがあります。古いコンテナは、特にこのリスクが高く、事前のチェックが欠かせません。
トラブル事例と解決策
オイル漏れの問題は、さまざまな業界で発生しています。
事例1.自動車部品メーカー
例えば、自動車部品メーカーがエンジンを輸送した際、残留オイルが容器の隙間から漏れ出し、他の貨物に染み込んでしまった事例など。この場合、しっかりとオイルを抜いてから輸送し、防水シートで包むことでトラブルを回避できます。
事例2.食品用オイルメーカー
食品用オイルを輸送した際、プラスチック製の容器が温度変化で膨張し、ひび割れを起こすケースもあります。このような場合、耐久性の高い金属製のドラム缶を使用することで問題を防げます。
オイル漏れを防ぐための事前対策と対処方法
オイル漏れを未然に防ぐためには、いくつかの対策が必要です。
まず、輸送する貨物の梱包をしっかりと見直しましょう。特にオイルが含まれる商品や機械は、頑丈な容器に密閉し、揺れや衝撃を受けても漏れないようにします。
さらに、貨物を積み込む際の配置にも気を付けます。オイルが漏れた場合に備えて、吸収材や防水シートを敷くことで、万が一の被害を最小限に抑えられます。また、コンテナの床に問題がないかを確認することも大切です。
当然、輸送会社との連携も重要です。オイルを含む貨物を運ぶ場合は、事前に輸送会社と相談し、適切な取り扱い方法を確認しておきましょう。リーファーコンテナ(冷蔵コンテナ)を活用することで、温度変化による容器の膨張を防げることもあります。
オイル漏れへの対処方法
万が一、輸送中にオイル漏れが発生した場合は、オイルが漏れた場所を特定します。その後、吸収材や拭き取り用の布を使って、オイルの広がりを最小限にし、貨物へのダメージが最小減になるようにしましょう!
万が一、オイル漏れによる被害がひどい場合は再梱包を検討します。また、再度、コンテナの床にオイルが染み込んでいないかを確認し、必要であれば清掃をします。
まとめ
海上コンテナのオイル漏れは、貨物の梱包不良、輸送時の衝撃、コンテナの劣化が主な原因です。しかし、しっかりとした梱包や防水対策をすることで、トラブルを未然に防げます。もしオイル漏れが発生した場合でも、迅速な対応を取ることで被害を最小限に抑えられるでしょう。
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