国際輸送において、貨物の盗難や抜き取りは大きなリスクです。特に、コンテナ輸送では、一度港から出港すると目的地まで開封されないため、万が一、不正開封されても気づきにくい問題があります。実は、このリスクを小さくするために、強力なコンテナシール(封印)があります。
この記事では、コンテナのセキュリティを高めるためのシールの種類や選び方、最適な運用方法について解説します。
強力なコンテナシールを知ろう
コンテナの盗難・抜き取りのリスクとは?
コンテナ輸送では、貨物が長距離を移動するため、港湾・倉庫・トラック輸送中の盗難リスクが高まります。特に、以下の状況でリスクが発生しやすいです。
- 輸送中の休憩や停車時:トラックが休憩や給油のために停車する際、コンテナが狙われる。
- 港湾や倉庫での保管時:コンテナが一時的に置かれる場所では、不正開封や貨物の抜き取りが発生する。
- 偽造書類を用いた不正受け取り:不正な輸入者が貨物を違法に引き取るケースもある。
これらのリスクを軽減するためには、信頼性の高いシール(封印)を使用し、少しでも盗難や抜き取り被害にあわないように対策することが重要です。
海上コンテナ盗難のリスクと対策|輸入品コンテナが空だった場合の対応方法
コンテナの盗難防止に役立つ強力なシールの種類
シールには、次の種類があります。
1. ボルトシール(Bolt Seal)
ボルトシールは、コンテナドアのロック部分に取り付ける強力な封印です。一度、装着すると専用工具を使わない限り外れないです。
=外部からの不正開封を防ぐ効果が高い

ボルトシールはISO 17712規格に準拠しています。
2. ケーブルシール(Cable Seal)
ケーブルシールは、金属製のワイヤーを使用して封印するタイプです。柔軟なケーブルが特徴で、コンテナのドアハンドルや複数の開口部を一括で封印できます。耐久性があり、カットしない限り取り外せないです。
3. タンパーエビデントシール(Tamper-Evident Seal)
タンパーエビデントシールは、一度剥がすと「VOID」などの文字が浮かび上がるタイプの封印です。貼り直しが不可能であるため、不正開封の証拠を残せます。
4. RFIDシール(RFID Seal)
RFID(Radio Frequency Identification)を搭載した封印は、電子タグによってコンテナの位置情報や開封履歴をリアルタイムで管理できるのが特徴です。GPS機能を組み合わせることで、貨物の追跡が可能になります。
盗難防止のためのシールの選び方
強力なシールを選ぶ際には、以下のポイントを意識しましょう!
- 規格の確認:ISO 17712規格に準拠したシール?
- 耐久性の評価:温度変化や湿度に強く、長期間の輸送に耐えられる?
- 追跡機能の有無:RFIDやGPS機能が搭載されている?
- 取り外し難易度:専用工具を使わないと外せないもの?
- コストと運用面:導入コストと運用負担のバランスはどう?
コンテナ輸送のセキュリティ強化のための運用方法
上記のコンテナの特性を理解し、効果的に使用しましょう!
- 複数のシールを併用する:ボルトシールとケーブルシールを組み合わせることで、二重のセキュリティを確保できる。
- 封印番号を記録・管理する:シールに付与された番号を出荷時に記録し、受け取り時に照合して改ざんがないか確認する。
- 積み込み時の写真記録:コンテナのドアが適切に封印されていることを写真に残し、万が一のトラブルに備える。
- 輸送中の監視を強化する:GPSトラッキングを利用して、コンテナの動きをリアルタイムで監視する。
- 受取時の検査を徹底する:到着時に封印が適切に保たれているか?を確認
まとめ
コンテナ輸送において、盗難や抜き取りのリスクを低減するためには、強力なシール(封印)の活用が不可欠です。ボルトシールやケーブルシール、タンパーエビデントシール、RFIDシールなど、用途に応じた適切な封印を選択し、厳格な管理を行うことで、安全な国際輸送を実現できます。
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