コンテナ船の「オンデッキ(On Deck)」と「アンダーデッキ(Under Deck)」の違い、およびその価格差やスペースの取りやすさについて解説します。
コンテナ船のオンデッキとアンダーデッキの違い。
コンテナ船は、収益を最大化するために、一度の輸送で、できるだけ多くのコンテナを積み込みます。下の画像をご覧ください。青枠の部分をオンデッキ。赤枠の部分をアンダーデッキと言います。
実は、同じ区間を輸送する場合でもアンダーデッキに積載されるのか? オンデッキに積載されるのか?で輸送料金やコンテナへのリスクが変わります。ここでは、その違いをご紹介します。
オンデッキ(On Deck)
オンデッキは、コンテナ船の本船甲板に積まれている青枠部分です。ご覧の通り、ここは、船からむき出しのため、太陽による影響、温度上昇、潮風の影響を強く受けます。
特徴
- コンテナ船の甲板上に積載されるコンテナ。
- 天候の影響を受けやすく、風雨や波などに直接さらされる
- コンテナの積み下ろしが早い(搬入が早い)
メリット
- アンダーデッキよりも輸送価格が安い
- 積み下ろしが迅速に行える
- 積載スペースが大量にあるので確保しやすい。
デメリット
- コンテナが天候の影響を直接受ける。
- 風や波、塩水などが問題になるケースが多い。
- コンテナ自体の損傷リスクが高い。
アンダーデッキ(Under Deck)
アンダーデッキは、本船甲板より下の部分(赤枠)です。船体で守られている為、外からのダメージを受けにくい特徴があります。但し、スペースが限られている為、確保できない点、輸送料金が高い点が難点です。
特徴
- コンテナ船の船体内部の積載される。
- 天候の影響を受けにくく、風雨や波から保護される。
- コンテナの積み下ろしに時間がかかる
メリット
- オンデッキよりも貨物の損傷リスクを小さくできる。
- 天候や波の影響を受けにくい。=貨物損傷リスクが小さい。
- 船内の温度が比較的、安定している。=温度変化に敏感な貨物の輸送
デメリット
- アンダーデッキは、スペースが限られているので確保が難しい。
- コンテナの積み下ろしに時間がかかる。
アンダーデッキは、フォワーダーの力が影響する。
貨物の損傷リスクが少ないことから、アンダーデッキを希望される方も多いでしょう。しかし、アンダーデッキは、オンデッキよりもスペースが限られている為、思うように確保できないです。
もし、アンダーデッキを希望される場合は、アンダーデッキのスペースを確保できるフォワーダーに頼ることをお勧めします。
フォワーダーには、フォワーダー事業”も”している所と、フォワーダー専業の会社があります。フォワーダー専業の会社は、別称、独立系フォワーダーとも言います。独立系フォワーダーは、船会社との関係が強いため、比較的にスペース確保力が高いです。
例えば、ジャパントラスト株式会社は、独立系フォワーダーとしても非常に大きな力を持っています。アンダーデッキを希望される方は、一度、問い合わせをしてみましょう!
まとめ
オンデッキとアンダーデッキにはそれぞれの特徴と利点があり、価格やスペースの確保のしやすさも異なります。オンデッキは取り扱いが容易で比較的安価ですが、天候の影響を受けやすいです。
一方、アンダーデッキは貨物の保護に優れており、安全性が高いですが、運賃が高くスペースの確保が難しいです。貨物の特性や輸送の条件に応じて、適切な積載場所を選ぶことが重要です。