国際輸送で使用されるコンテナは、貨物を安全に輸送するために頑丈に設計されています。しかし、到着後にコンテナを開ける際、適切な手順を踏まないと、事故や貨物の損傷につながることがあります。
この記事では、コンテナを開ける方法、安全に開封するポイントを解説します。
コンテナを安全に開ける方法
コンテナの基本構造と開封前の確認
コンテナは頑丈なスチール製の箱で、輸送中の衝撃や外部環境から貨物を守るための構造になっています。開封する前に、以下の点を確認しましょう。
- シール(封印)の確認:コンテナのドアには封印(シール)があります。フォワーダーが発行するシール番号と一致している?
- 外観確認:コンテナのドアに損傷がない?、鍵がかかっていない?
- 安全対策:コンテナ内には、ガスが残っていることがあるので換気する

シールには、コンテナ内の貨物の盗難、すり替え被害を防止する意味もあります。
コンテナを開ける方法
1. シール(封印)を取り外す
輸送時にコンテナにはシール(封印)があります。このシールを取り外さないとドアを開けられません。シールには、以下の物があります。
- ボルトシール:頑丈な金属製の封印で、ボルトカッターが必要
- プラスチックシール:手で外せるタイプですが、ハサミがあると便利
- ケーブルシール:ワイヤー状の封印で、カッターや専用工具で切断
シールを外す際は、関係ない所を損傷させないようにしましょう!
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上記の他、板シール、ワイヤーシール、電子シールなどがあります。
2. コンテナのドアを開ける
コンテナのドアは二重ロック構造です。バー(ロックロッド)を回して開けます。
- バーを解除する:コンテナの両側のバーを垂直に回転させてロックを解除
- 片方のドアを開ける:片側のドアを開け、ゆっくりと内部の様子を確認
- もう一方のドアを開ける:安全が確認できたら、もう一方のドアを開ける
開封時の注意点と安全対策
1.貨物の崩れに注意
コンテナ内の貨物が輸送中に移動し、ドアを開けた際に崩れることがあります。特に、積み上げられた貨物や重たい商品がある場合は、慎重に開封してください。
2.換気を行う
コンテナ内には輸送中に発生したガスや、湿気がこもっている場合があります。開封直後は換気を行い、すぐに中に入らないようにしましょう。
3.適切な工具を使用する
シールを外す際は、ボルトクリッパーやシールカッターなどを使用し、安全に作業を行いましょう。
4.確認作業を怠らない
開封後は、貨物の数量や状態、破損や不足がないかをチェックします。万が一、損傷があった場合は、すぐに写真を撮影し、関係者へ報告することが重要です。

EIRとシリアルナンバーの照合も忘れないようにしましょう!
まとめ
コンテナを開ける際には、シールの取り外し、ロックの解除、安全確認などの手順をしっかりと守ることが重要です。開封時の注意点として、貨物の崩れ、換気の必要性、適切な工具の使用、安全確認を行うことで、トラブルを防ぐことができます。正しい方法でコンテナを開け、安全に貨物を受け取りましょう。
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