保税蔵置場を活用するべき理由!売れ行きがわからない商品の輸入税は先延ばしが良い。

輸入した商品がどれだけ売れるのかわからない! そんなときは、保税蔵置場を活用します。保税蔵置場とは、外国貨物のまま保管できる特別な施設です。特に商品価格が高い物(課税価格)は、保税蔵置場の仕組みを活用するといいです。

そこで、この記事では、保税蔵置場と輸入販売戦略について解説していきます。

保税蔵置場はこう活用するべき!

原則、輸入品は、港または空港にて輸入許可を得て、日本国内各地に輸送することが多いです。しかし、実は、一般的ではない方法もあります。それが保税蔵置場です。

  1. 港に貨物が到着する。
  2. 税関から輸入許可を受けず保税蔵置場に入れる。
  3. 適宜、輸入許可を取得する。

このようなスキームで輸入販売をしている方がいます。一体、なぜでしょうか? 実は、この方法を利用することで、キャッシュフローの改善、消費税の最小化を実現できます。一つ一つ順番に解説していきます。

通常輸入による問題点

一般的な輸入販売の問題点は、輸入税(関税、消費税)の負担です。輸入税の支払いは、関税の延納制度を利用しない限り、輸入許可と同時に支払い義務が発生します。どれだけ売れるかわからない商品の税金まで負担しなければならないのが最大の問題です。

例えば、一つ5000円、関税&消費税=合計で15%、輸入数量=1000だとしましょう。

この場合、5000×1000×0.15=75万円の輸入税を支払わなければならないです。売れたら払う~ではなく、港や空港から貨物を引き取る際に納税する義務があります。

=資金の先出が大量に発生する

これを防ぐのが延納制度や保税蔵置場のかつによる分割輸入です。

そもそも保税蔵置場とは?

保税蔵置場とは、外国から届いた貨物を「外国貨物のまま」最大、2年間保管できる施設です。保税蔵置場の設置許可は、税関が行います。全国各地に点在しており、特に港や空港から離れている施設は、別称、インランドデポとも言います。

保税蔵置場のメリット

保税蔵置場は、外国貨物のまま保管ができます。これにより、通常、発生する倉庫保管料に対する消費税はかからないです。

最大のメリットは、分割輸入ができること

保税蔵置場の最大のメリットは、分割輸入ができることです。分割輸入とは、国内の市場(売れ行き)にあわせて必要最小単位で輸入することです。

記事の冒頭でもお伝えした通り、輸入税は、保税地から貨物を引き取る際に納付する義務が生じます。言い換えれば、貨物を引き取らない限り、納税する義務はないです。分割輸入は、必要な分のみを適宜、実行することで、税関への輸入税を最小化できます。

そして、最終的に日本国内での売れ行きが悪いと判断した場合は、保税蔵置場にある貨物を別の国に転送、売却(保税転売)又は、滅却処分等をすることで、輸入許可前の貨物を処分ができます。これにより、キャッシュフローを改善できます。

まとめ

  • 保税蔵置場とは、税関の承認により最大二年間、外国貨物のまま保管ができる。
  • 保税蔵置場を活用することでキャッシュフローを改善できる。
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