コンテナー輸送の効率を向上させるための技術のひとつに「セカンドデッキ」があります。輸送コストを削減するために検討します。ですが、その仕組みやメリットについて詳しく理解している人は少ないかもしれません。
そこで、この記事では、セカンドデッキの役割、セカンドデッキの最大積載重量、注意点について解説していきます。
コンテナーのセカンドデッキ
セカンドデッキとは?
セカンドデッキとは、コンテナーの内部に設置する追加の棚や仕切りのことです。通常のコンテナーは床に貨物を直接積載する方法が一般的な所、セカンドデッキは、追加の棚などによって、コンテナの「使えない空間」を減らすのに役立ちます。特に、軽量で体積の大きい貨物や、重ね積みが難しい貨物に適しています。
例えば、電子機器、精密機械、家具などの輸送において、セカンドデッキを導入することで、貨物当たりの輸送コストを下げつつ、破損リスクも軽減できます。
セカンドデッキの主なメリット
1.積載効率の向上
コンテナー内のデッドスペース(空間の無駄)を減らし、より多くの貨物を輸送できます。特に、通常の積み方では、上下に余白が生まれやすい貨物に最適です。
2.貨物の安全性を向上
通常、貨物はコンテナー内で重ね積みされることが多いですが、重ねることで荷崩れや破損のリスクが高まります。セカンドデッキを活用することで、個々の貨物を仕切ることができ破損リスクを下げられます。
3. コスト削減の可能性
輸送コストの削減にもつながります。コンテナー1本あたりの積載量が増えるため、FCL(フルコンテナー)での輸送がより効率的になり、LCL(混載貨物)での輸送回数を減らせます。

荷物一つにかかる輸送費を抑えられます。
4.柔軟に貨物を配置できる。
セカンドデッキを使用することで、異なるサイズや形状の貨物を適切に配置できるため、輸送中の貨物の動きを最小限に抑えられます。
セカンドデッキの注意点
セカンドデッキを導入する際には、以下のポイントに注意しましょう!
1.最大積載重量
セカンドデッキは貨物の配置を変えることで積載効率を向上させます。ですが、重量バランスが崩れると、事故につながる可能性があります。コンテナの重心点をしっかりと意識することが重要です。
耐荷重の確認
セカンドデッキには許容重量が設定されています。通常、1デッキあたり500kg~2000kg程度の耐荷重が設定されています。
貨物を分散するべし
セカンドデッキに積載する貨物は、均等に配置することで、バランスを保ちます。特定の部分に過度な荷重がかかると荷崩れします。
重心の管理
コンテナの安定性を維持するため、重い貨物は下段に、比較的軽い貨物をセカンドデッキに配置するといいでしょう。
固定方法の選定
セカンドデッキに積載された貨物は、走行中の振動や揺れによりズレる可能性があるため、適切なストラップやラッシング(固定作業)をします。
2.コンテナーの構造に適合しているか確認
すべてのコンテナーがセカンドデッキに対応しているわけではありません。特に、古いコンテナーや特殊な仕様のコンテナーでは、設置が難しい場合があります。
3.コスト対効果の検討
セカンドデッキの設置には初期コストがかかるため、導入の際はコスト対効果を十分に検討する必要があります。特に、定期的に大量の貨物を輸送する企業は、長期的に見た際のコスト削減効果を検討しましょう!
まとめ
コンテナーのセカンドデッキは、積載効率を向上させ、貨物の安全性を高める優れたシステムです。適切に導入すれば、輸送コストの削減や貨物の破損防止につながります。しかし、コンテナーの仕様や重量制限を考慮し、導入のメリットとコストを比較検討することが重要です。
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