コンテナ輸送する商品の納期に余裕を持たせることの重要性

コンテナ輸送する際、あらかじめ輸送の遅延を考えて、最終的な納品日(輸入後、あなたの商品を渡す日)に余裕を持たせることが重要です。この記事では、コンテナ輸送する際の納期遅延の原因と対策を解説していきます。

コンテナ輸送の納期設定は余裕を持たせること

コンテナ輸送と航空輸送を比較した場合、決定的な違いは、納期の正確性にあると考えます。航空輸送は非常に納期通りに届けられることが多いです。

一方、コンテナ輸送は、予定入港日(ETA)につかないことも多く、最終的な納品日に影響が出る可能性が高いです。コンテナ輸送には、ある程度、納期に余裕を持たせることが重要です。

では、なぜ、コンテナ輸送は遅れやすいのでしょうか? 遅れるポイントをご紹介します。

コンテナ輸送の納期が遅延する主な理由

  1. コンテナ船の入港自体の遅れ
  2. 通関の遅れ
  3. 配送手段の手配ができないことによる遅れ

1.コンテナ船の入港自体の遅れ

コンテナ船の入港自体の遅れ、コンテナターミナルの作業遅延があります。船の入港が遅れる原因は様々です。多くは、天候不順、機械故障(船が壊れる)ことはよくあります。その他、コンテナターミナル自体の混雑なども関係します。

通常、コンテナ船は、入港日(ETA)の翌日には、コンテナが降ろされます。しかし、何らかの理由でコンテナターミナル自体が混んでいると、船を着岸させられなかったり、荷下ろしが中々されなかったりします。当然、最終的な納期に影響がでます。

2.通関の遅れ

次に輸入通関です。全ての輸入者は、税関に輸入申告をして輸入許可を受ける義務があります。(輸入許可を受けない限り引き取りはできない。)この税関への申告行為を通関と言います。

通関は、輸入者の責任と費用の下、必要な書類を揃えて納税額を計算することです。そして、計算した額を納税すると、初めて輸入許可が下ります。通関では、輸入者自身の実績を評価し、必要な場合は、税関検査が行われます。

実は、通関で遅れる原因は、この税関検査にあります。税関検査には、大型X線や開封検査などがあります。税関検査が決まったら、それらの検査を受ける為に、輸入者の費用の下、税関検査場へコンテナを移動しなければならないです。(ショートドレージ)

このとき、2つの関係機関との調整があります。

  • 税関=税関検査の日程
  • ドレージ会社=税関検査を受けるためのショートドレージができる日程

この両者の都合が良い日を見つけなければならないです。季節によっては、税関検査自体も多くなります。当然、それに伴いドレージ会社の依頼も多くなる為、中々、日程が決まらないこともあります。ここが非常に難しい所です。

通常であれば、最短は、ETAの翌日(搬入日)の当日ピックアップか、翌々日の納品です。しかしながら、税関検査が確定すると、税関検査後の日程となるため、納期が読みづらくなります。

*納期=あなたのお客様に貨物を届ける日

例えば、時期によっては、三日後の税関検査~となることもありますし、税関検査自体は、明日でもできる。しかし、ドレージ会社が対応できない等のケースもあります。したがって、最終的な納品日を厳しく設定しすぎると、大きな遅延を起こす可能性があります。

仮に税関検査で問題が発見されると、内容点検など、さらに詳細な検査が行われるかの可能性があります。税関検査は、一切、拒否ができないため、ある意味、俎板の鯉のような状況です。

3.配送手段の手配ができないことによる遅れ

3つ目は、2つ目とも関連する配送手段の手配です。特に東京港などの都市部のターミナル周辺では、コンテナを輸送するトラック(ドレー)を手配しずらい状況が続いています。毎月、一定の輸送をする荷主は、工場で商品を生産した段階から、日本側のドレーを予約する所もあります。したがって、輸入許可後のドレー状況も納期遅延につながる原因の一つです。

少しでも納期を早めるためのポイント

少しでも納期を早めるためには、予備申告、HDS、ドレージの事前予約などの方法があります。詳細は、以下の記事に記載していますのでご確認をお願いします。

コンテナ輸送の日数はどれ程?期間を左右する要因と最適化のコツ

大切なことは納期設定に余裕を持たせること

上記の理由から設定する納期には、多少、余裕を持たせると良いです。特に輸入実績が少ない方は、税関検査に当たりやすく、厳しい納期を設定すると大きな痛手を負う可能性が高いです。

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